LO活 地方特派員に聞く!しごと・移住ニュース【長崎・佐賀編】
LO活 地方特派員に聞く!しごと・移住ニュース
【長崎・佐賀編】
【長崎・佐賀編】
今は首都圏に住んでいるけれど、就職後はあの地域で働きたい。
そんなとき、みなさんはどのように情報収集を行っていますか?
例えば就職先や住む場所にまつわる情報。就職するために調べて見えてくる景色と、住んでから見えてくる景色は異なる場合があります。移住してみたところで「もっと早く知っていたらよかった!」という情報に出会うこともしばしば。
そこで、現在地方に住んでいるライターが地元の情報を収集し発信するのが、この「地方特派員に聞く!しごとニュース」。今回は特派員・中川晃輔(以下、中川)が、長崎・佐賀県の「ご当地ならではの仕事情報」や「暮らし方・情報」を、現場の空気と共にお届けします。
こんにちは!
LO活 地方特派員 長崎・佐賀県担当の中川です。
わたしは、2021年に都内から長崎県東彼杵(ひがしそのぎ)町に引っ越しました。知り合いもツテもない、そもそも町名を読めない土地への移住でしたが、今では顔と名前のわかる人たちと関わり合いながら、地域での暮らしを楽しんでいます。
そんなわたしが今お伝えしたい長崎・佐賀のニュースを、6つのトピックスに分けてお届けします。
中川晃輔/千葉県柏市出身。いろんな生き方・働き方を伝える求人サイト「日本仕事百貨」のほか、地域のポータルサイトやイベント等、さまざまな媒体の編集者、ライターとして活動中。
【働く】今年度、佐賀県は「地域おこし協力隊」を年間約40名も募集中!
地域で働く選択肢のひとつが、地域おこし協力隊です。
最長3年間、地域の課題解決や資源活用に向けたミッションに取り組む協力隊。令和6年度時点で、全国で7910名の隊員が活動しています。
都市部から地方への移住を考えるにあたって、多くの方が「仕事」にハードルを感じるのではないでしょうか。
たとえば専門職に就いていた場合、地方で同じような仕事は見つけにくい。心機一転新しいことにチャレンジするのもいいですが、暮らしと仕事を同時にガラッと変えるのは、なかなかハードルが高いです。
その点、地域おこし協力隊は3年間の収入を得ながら、活動を通じてスキルや経験、地域の人たちとの信頼関係を構築していけるよさがあります。
佐賀県では今年度、約40名の協力隊を募集しています(すでに終了した募集案件も含んで約40名)。どんな募集があるのかは、詳細は下記のWebサイトよりご覧ください。
こうした募集の企画づくりから、協力隊同士の交流を生む研修会や、活動に関する壁打ちなど。佐賀県では、協力隊のOBOGが中心となって設立した一般社団法人「佐賀県地域おこし協力隊ネットワーク(SCN)」が、協力隊に関わる人たちを全面的にサポートしています。
©日本仕事百貨
ほかにも視察研修や資格取得に使える独自予算を組むなど、県としてもサポート体制を充実させている佐賀。どうしてそこまで協力隊の採用・サポートに力を入れているのか、SCNや県庁のみなさんにじっくりと話を聞いてきました。気になる方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。
https://shigoto100.com/event/saga2510
【住む】海の見える築120年超の古民家で、じっくりお試し暮らし
観光で1〜2日滞在しただけでは、地域のリアルな住み心地はわかりません。できれば1週間、叶うなら2週間〜1カ月ほど滞在することをおすすめしたいです。
とはいえ、ホテルでの長期滞在はお金もかかるし、週・月単位で借りられるマンションなども、なかなか地方にはありません。
気になる地域に、中長期で滞在したい。そんな人たちのために、「お試し住宅」を用意する自治体が増えています。
たとえば長崎県東彼杵町(ひがしそのぎちょう)にある、築120年超の古民家を改装したお試し住宅「大迫の宿(おおさこのやど)」。わたし自身、このまちへの移住を決める前に1週間ほどここに滞在させてもらいました。
https://www.town.higashisonogi.lg.jp/soshiki/somuka/3/1/310.html
移住を検討している人であれば、1日あたり1,000円で2日〜最長30日間の滞在が可能。3,000円/日でレンタカーも借りられるので、移動にも困りません。
家具家電やキッチン用品も揃っています。できるだけリアルな暮らしを体験したいと思えば、地域のスーパーでの買い出し・自炊も欠かせないポイント。わたしの場合は、滞在中に知り合った方から野菜や猪肉の差し入れをいただき、1週間とにかく作って・食べる、を繰り返す滞在となりました。
かつて鯨の水揚げで栄えた歴史的な背景もあり、東彼杵町のスーパーには鯨肉が当たり前に並んでいます。
滞在時の料金やルールは、地域によっても異なります。詳しくは「自治体名 お試し住宅」でご確認を。
【情報】地域を深く知りたいなら、各地のローカルメディアをチェック
気になる地域を見つけて、もっと知りたいと思ったとき、あなたならどんなふうにその地域について深掘りしますか?
まずはWebやSNSで検索する人が多いかもしれません。そのエリアに住む友人や親族がいれば、直接聞くのもいいと思います。
何よりも実際に行ってみるのが一番、だとしても。その前にまず覗いてみたいのが、各地のローカルメディアです。
長崎にも、おもしろいローカルメディアがいくつかあります。そのなかから2つをご紹介します。
「くじらの髭」は、東彼杵町や周辺市町のひと・こと・ものを伝えるサイト。東彼杵町在住のメンバーを中心に、取材・執筆・撮影まで、自分たちでまちの“今”を伝えるサイトとなっています。
これから開催予定のイベントや、まちで動きつつあるプロジェクトの情報、さらには町内の空き家情報も掲載。読みものを通してまちを知るだけでなく、参加したり家を探したり、一歩踏み込む“関わりしろ”も生んでいます。
くじらの髭では、ライターとしてたまに取材・執筆も担当しています。(撮影:池田晃三)
もうひとつは「蜜柑と蜜蜂(みかんとみつばち)」。日本の西の端っこ、西海市のローカルメディアです。
“さいかいの「この人」に会いに行く”をコンセプトに、美しい写真と雑誌のように編集された文章で、西海に暮らす人たちのストーリーを丁寧に伝えています。
これら2つのサイトに共通しているのは、「人」に焦点を当てて紹介していること。
魅力的な仕事やおいしい食べもの、息を呑む景色や歴史的なまちなみ…。移住のきっかけは、さまざまだと思います。そのなかでも、人との関わりというのは大きな要因のひとつではないでしょうか。
両サイトには、お店や宿など、お客さんとしてふらっと訪ねられるスポットも載っています。普段なかなか顔を合わせる機会がなさそうな「人」でも、お店やスーパーで「あ、あの記事に出ていた人だ!」と気づく、なんてこともあります。
ぜひ、人を入り口に、気になる地域を深掘りしてみてください。
【つながり】オンラインコミュニティ「長崎友輪家」で知り合いを先につくるのもおすすめ
ガイドブックだけではわからない、長崎のディープで旬な情報が行き交うオンラインコミュニティ「長崎友輪家」(ながさきゆーりんちー)。長崎県に関心があれば、出身や現住地によらず誰でも参加できます。
https://nagasaki-iju.jp/useful_info/yurinchi/
LINEのオープンチャットで運営されており、参加者は668名(本記事執筆時点)。現地の人がおすすめする店舗やイベントの情報、移住や暮らしに関する相談など、さまざまなやりとりが日々交わされています。
求人中の県内企業によるオンライントークイベントや、東京や大阪といった都市部でのミートアップイベントなど、遠方から関われる機会も多く提供されています。
幅広く情報を集めたい移住の初期段階の人だけでなく、一歩踏み込んで顔の見えるつながりをつくりたい人、さらには移り住んでからも、ここでのつながりが活きてくるかもしれません。
オープンチャットは匿名での参加も可能。「いつでも入れていつでも出られる、ゆるい共感コミュニティ」として運営されています。まずは気軽に登録してみてはいかがでしょう?
【補助金】佐賀での滞在には「お試し移住補助金」が活用できます
移住を検討するために、テレワークで今の仕事をしながら滞在してみたい。気になるあのまちで開催される移住体験イベントに参加したい。
佐賀県は、そんなお試し移住をサポートする補助金も用意しています。
https://www.sagasmile.com/support/trial_telework
お試しテレワークの場合、2週間〜最長3カ月の滞在に対して最大15万円。移住体験イベントへの参加の場合、最大6万円の補助が出ます。家族など、複数人での申請も可能(上記はいずれも一人当たりの上限額です)。
本気で移住を検討するなら、暮らすように滞在したいもの。とはいえ、中長期にわたって、家族同伴で…など考えると、滞在費はかなり嵩みます。
事前の申請や、いくつかの要件を満たす必要はありますが、経済的な負担はこの補助によってかなり軽減されるのではないでしょうか。
なお、要件や補助額は異なるものの、長崎市にもお試し暮らしを応援する補助金があるようです。移住や暮らしの情報について、佐賀は「サガスマイル」、長崎は「ながさき移住ナビ」にまとまっています。
お試し移住補助金のほかにも、知らないだけで、じつは要件に当てはまる助成制度などあるかもしれません。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。
【推し】わたしが移住した理由──どこまでもおだやかな大村湾
最後に、わたし自身の移住の決め手について、少しだけ。
一言でいえば、このまちの風景に惹かれて移住を決めました。
これは、わたしの住む東彼杵町の西側に広がる大村湾の眺めです。「湾」なので、海水ではありますが、外洋と接する開口部が非常に狭く、まるで湖のような佇まいをしています。
水面は静かで、風のない日には鏡のように空の青を映します。朝焼けや夕暮れどきの、乱反射するプリズムのような光は、何度目にしてもそのたびに心奪われてしまいます。
もちろん、風景はひとつのきっかけで、住まいがすぐに見つかったり、空港や高速道路のICが近く、福岡や佐賀にも出かけやすかったり、お店や事業を営むかっこいい大人たちが身近にいたり。さまざまな要因が重なって移住に至ったと思っています。
もっともお伝えしたいのは、きっかけは何でもいいのだということです。移住や就職につながる取り組みや制度について、本記事でもさまざまご紹介してきましたが、何が響くか、どんなふうに背中を押されるかは人それぞれ。
これらの情報も手掛かりにしていただきつつ、読んでくださったみなさんにとってここだ!と思える、よい地域や人との出会いがあることを願っています。
以上、長崎・佐賀県のしごと・移住ニュースを中川がお伝えしました。
