思い込みがあなたのキャリアを狭めてしまう!? 地方就職で切り拓かれる可能性
思い込みがあなたのキャリアを狭めてしまう!?
地方就職で切り拓かれる可能性
地方就職で切り拓かれる可能性
地方への移住や就職に関心はあるけれど、「地方移住希望者=シニア世代の方が中心で、同世代は少なそう…」「地方で就職すると、収入が減少しそう…」といった、昔ながらの「地方」に対する固定観念(思い込み)に引っ張られてしまい、躊躇している人も少なくないのではないでしょうか。今回は、これら躊躇しがちなポイントに対して、その実態をご紹介します。
会社の在り方や個人の働き方などが時代とともに変化する中で、地方企業や地方就職、また地方移住を取り巻く環境も、年々変化しています。“思い込み”を解消した上で、ぜひ地方での活躍を選択肢の一つに入れて、未来のキャリアを考えてみてください。
地方移住者は、シニア世代が多い?
確かに、一昔前は「定年後のセカンドライフ先」として地方が脚光を浴びることがありました。もちろんその関心は変わらぬ一方、地方移住を希望する若年層(20~30代)の割合が近年高まっています。
都市と地方の交流・移住・定住を支えるNPO団体「ふるさと回帰支援センター」が、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)在住の20~74歳の男女1万5,000人を対象に実施した「移住に関する調査」では、性・年代別に見ると、移住に関心がある(「具体的に計画している」を含む)人は、男女ともに「20~30代」が最も多いことが分かりました。
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https://www.furusatokaiki.net/wp/wp-content/uploads/2021/10/webnews_20211008_furusato_questionnaire.pdf
地方移住=シニア世代向けのものというイメージは過去のこと。現在は自身に合ったライフ・ワークスタイルや、地方ならではのチャンスを求めて、広い世代で注目されています。
地方就職した先輩方のサクセスストーリーを見てみよう!
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地方就職では、収入が減少する?
地方就職を検討されている方にとっては、特に気になるポイントです。2020年に内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局から報告された「東京圏、地方での暮らしや移住及び地方への関心に関する意識調査」では、地方移住への不安要素として「求めている業種・職種の働き口が見つからないこと」「現在と比べ賃金が安くなってしまうこと」が共に30%を超える高い割合を占めました。
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https://www.chisou.go.jp/sousei/pdf/r2_09_tokyoken_ijuu_ishikichousa.pdf
地方企業への就職・転職後の収入の増減に関しては、個別事情による部分が大きく、断定はできません。でもそれは、都心部の就職でも同じこと。地方企業は給料が安いと思われがちですが、2022年にパーソル総合研究所が発表した「地方移住に関する実態調査」では、20~30代に関して「地方就職で増収した」という割合が約20~26%(30代合計:22.2%、20代合計:25.8%)もあることが分かりました。
●移住した際の年収増減(年代別)
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https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/migration-to-rural-areas.html
地方就職を検討するにあたっては、平均家賃や物価など軽減されると思われる支出面や、受けられる補助金なども考慮したいところです。また、「ワーク・ライフ・バランスが実現しやすい」「経営者と話す頻度が高い」といった、地方企業(特に中小企業)ならではの魅力にも注目してください。
地方企業(特に中小企業)の魅力を再確認しよう!
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地方には、魅力的な企業がない?
大企業の多くは都心部に集中しているため、こういうイメージを持たれることがあるかもしれません。上場企業に関しても、東京都が2094件(52.3%)、大阪府が441件(11.0%)※(2023年10月現在)と上位2都市で高い割合を占めています。しかし、「上場企業の37%は東京・大阪以外にある」と考えることもできます。また、上場企業に限らず地方にも魅力的な企業はたくさんあります。
※J-LiC 上場企業サーチ 上場企業一覧より
https://j-lic.com/companies/
「魅力的な企業」の定義は人によって様々でしょうが、例えば、働きやすい企業の一つの指標として『ホワイトマーク(安全衛生優良企業認定)』をはじめとした国の認定マークがあります。認定企業は全国各地に数多く見られ、下記の「SHEM 非営利一般社団法人安全衛生優良企業マーク推進機構」サイトから検索が可能です。
https://shem.or.jp/yujiro/
地方の優良企業とその取り組みを確認しよう!
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地方=田舎で刺激が少ない?
地方移住というと、里山での静かな生活といったイメージを持つ人もいるかもしれません。自然豊かな場所での暮らしは、都心部とは違った刺激があるともいえますが、程よく自然もあって、商業・娯楽施設など都会的な刺激もある…そういった「地方都市」での生活に注目している人も多いのではないでしょうか。
ふるさと回帰支援センターが実施した「2022年の移住相談の傾向、移住希望地ランキング」では、相談者の移住希望地として「地方都市」が73.6%と1位でした。ここ5年でも高い水準を保っています。
●希望する地域類型〔複数回答〕(2018〜2022:暦年)
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https://www.furusatokaiki.net/wp/wp-content/uploads/2023/02/webnews_furusato_ranking_2022.pdf
また、パーソル総合研究所が発表した「地方移住に関する実態調査」では、移住経験者へ「移住の際に重視したこと」を調査。「地域での日常的な買い物などで不便がない」、「都市部へのアクセスがいい」といった回答が上位に並び、自然も便利も兼ね備えた環境への関心の高さが伺えます。
●移住経験者の移住時に影響した項目(年代別)
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https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/migration-to-rural-areas.html
同調査では地方移住者へ「地方に移り住んで感じた魅力」についても調査。「自然も便利もある地方都市での暮らし」が最も多く回答され、これを実現している人がたくさんいることが分かります。
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https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/migration-to-rural-areas.html
都会と同じような生活が可能で、混雑はなく、その上、自然豊かな場所への移動時間も短く、仕事のオン・オフの切り替えもしやすい。そういった程よい刺激と働きやすさ・暮らしやすさが、「地方都市」にはあるといえそうです。
地方都市へ移住した方々の暮らしと仕事ぶりを見てみよう!
▶LO活「働き方紹介CITY」
まとめ
近年のデータをもとに、地方企業や地方就職、また地方移住を取り巻く環境についての現状をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
「想像とは違っていた」「こういう考えもあったのか」など、地方に対する“思い込み”を少しでも払拭してもらえればと思います。
ほかにも躊躇する理由がある…という方は、地方就職支援のプロであるLO活相談員に、気軽にご相談ください。
※この記事に掲載されている情報は、2023年10月にサイトに公開した時点での情報です。