社会人3年目の地方就職準備戦略

日常に小さな変化を起こしてみよう

都会で仕事を頑張っている皆さんの中には、ややお疲れ気味の方もいらっしゃるかと思います。

「いつまでここで働き続けるのだろう」
「このままでいい気はしないけれど、何かを始めるといってもあまり思い付かない」
そんな考えの方も少なくないかもしれません。

そんなときは、停滞感のある日々を変える意味で、地方移住や地方就職を検討してみてはいかがでしょうか?とはいえ、いきなり都会を脱出して地方に移住や就職なんて、ちょっとハードルが高過ぎますよね。

そこで、まずは現状を変えるために、簡単なところからアプローチしてみませんか?いつでも地方就職活動=LO活(ローカツ/Local+就活の意)を始められるように準備をするだけで、日々の生活の感じ方も少し変わるでしょう。

STEP別、LO活準備戦略

これから紹介するのは、地方移住や地方就職なんて考えたこともなかった人が自分を知り、生活に変化を起こし、自分の外側の環境に興味を持ち、行動を起こすための4つのSTEPです。順番通りに取り組む必要はありませんアプローチしやすいもの、気になったものから取り入れてみてください 

STEP1 自分の内側×思考 自分について考えてみよう

1週間を振り返ってみる
LO活準備の第一歩として、まずは自分の生活を振り返ってみましょう。
手始めに、今日までの1週間を振り返ってみることをおすすめします。この1週間、あなたは何に時間を使っていたでしょうか?どこへ行き、誰と会ったでしょうか?
意識していなかった意外なことに、多くの時間を使っていたと気付くかもしれません。あまり変化の無い1週間を過ごしていることを再発見する人もいるでしょう。
時間の使い方を意識するだけで、日々の生活にちょっとした変化を起こせます。一歩進んで、来週はこういうことをしてみよう!と目標を立ててみるとさらにいいと思います。
過去を振り返ることで、未来の過ごし方が変わることを実感できるはずです。

今と違う生活を想像してみる
もし自分が今と違う仕事に就いていたら、あるいは遠く離れた別の地域に住んでいたら、どんな生活を送っているでしょうか。
起きる時間は変わるでしょうか?食生活も違ったものになるかもしれません。これまでと違ったニュースが気になるようになり、情報収集の方法が変わることもあるでしょう。
せっかくなので、今の生活と全く違う職業や居住地を想像してみることをおすすめします。想像することで、自分でも気付かなかった理想の生活のヒントが得られることもあります。

■STEP1のねらい
変化の少ない毎日を過ごしていると、行動が固定化しがちです。そして、そのような毎日を過ごしていると、思考の幅も狭くなりがちです。しかし、現状がどんな毎日であろうとも、考えること、想像することは可能です。今日の延長である明日のことを考える前に、例に挙げたような「普段は考えないこと」に思いを馳せてみてください。気分が変わると思います。

STEP2 自分の外側×思考 地方について調べてみよう

・地方の名産品、特産物を調べてみる
いつもの生活圏の少し外側に目を向けて、興味の持てそうなことを探してみましょう。まずは、地方の名産品や特産物を調べてみるのはいかがでしょうか。
WebやSNSを検索すると、日本中の自治体が地元の産品や商品をPRしていることが分かります。今まで知らなかった美味しそうな地方名物を見つけたり、地方の名産品を生産している地方企業や農家について知ったり、「いつも使っている日用品は、この県の名産なのか!」という発見があったりするかもしれません。
お取り寄せができる食品も数多くありますので、家にいながら日本全国を味わうのも楽しそうです。

・地方の仕事や生活についての記事を読んでみる
自分の知らない働き方や生活について、Webを使って調べてみましょう。きっと新たな発見があると思います。例えばLO活サイトには、地方移住者のインタビュー記事(働き方紹介CITY)などさまざまなコンテンツがあります。LO活サイトに限らず、働き方や暮らし方を紹介するWebサイトは数多くありますので、検索してみることをおすすめします。興味のある特定の地域があれば、その自治体のWebサイトも見てみましょう。旅行のガイドブックとは違った切り口で、色々な情報が掲載されています。

■STEP2のねらい
今まで知らなかった地域、道府県に関心を向けてみたり、自分とは異なるライフスタイルや働き方を知ったりすることで、自分自身の生活が相対化され、現状がより俯瞰的に見えることがあります。
「地方には興味がない」という方もいらっしゃると思いますが、「調べる」ことを通して、自分の興味関心が形成されていくこともあります。まずは美味しそうな地方の特産物をお取り寄せしてみることから始めてはいかがでしょうか。

STEP3 自分の内側×行動 習慣を変えてみよう

・日記を書いてみる
日々を記録することで、自分の日常生活を客観的に見たり、長期間の流れとして捉えたりすることができます。そしてそれが、自分の生活に重要な示唆をもたらすことがあります。
日記は紙に書いても、スマホのアプリに打ち込んでも構いません。内容も、その日に起こったことを書いても、思ったことや考えたことをメモ書き程度に残しておくだけでも構いません。SNSへの投稿との違いは、自分に向けての記録であることです。
ちなみに、三日坊主にならないためのコツは、「短くてもよいので毎日欠かさず書く」ことです。まずは2週間、とりあえず1カ月、など期間を決めて毎日書いてみると、次第に書き続けるハードルが低くなっていくことが感じられるでしょう。

・憧れのライフスタイルを体験してみる
自分が憧れる生活を「お試し体験」するつもりで、日常に少し取り入れてみましょう。例えば休日に釣りに出かけてみる、家庭菜園を始めてみる、なんでも構いません。
それらを通じて「毎週末釣りに行ける生活はきっと幸せだな」と再確認することもあれば、逆に「このライフスタイルは、楽しみ続けられない気がする」といった感想を持つかもしれません。
大事なことは「何をするか」ではなく、「生活に小さな変化を起こす」ことです。そして「生活に変化が起きたときに、自分の気持ちはどう変わっただろう」と振り返ることで、自分をより深く理解でき、憧れの生活スタイルがより明確になっていきます。

■STEP3のねらい
STEP3〜4の「行動」は、STEP1〜2の「思考」と比べてハードルは高いですが、その分自分自身の生活や、考え方への影響は大きくなります。自分に合ったライフスタイルを考える時に、「釣りに行く生活を想像すること」と「釣りに実際に行ってみること」が全く違うことは、容易に理解できると思います。日記も同様で、過去1カ月をただ思い出すことと、日記を見ながら振り返ることでは、情報の質も量も異なります。小さくても「行動」することで、見えてくることが必ずあります。

STEP4 自分の外側×行動 ふらっと出掛けてみよう

・少し足をのばして遠くで買い物をしてみる
いつもの生活圏から少し離れた場所に買い物に出掛けてみましょう。隣町のスーパーで日用品を買ってみたり、休日の買い物をいつもと違ったターミナル駅でしてみたり、普段はWebで購入するものを店舗で購入してみるのもいいでしょう。「こっちのスーパーにはこんなものが売っているのか」「道中で見つけたこのお店、ちょっと気になる」といった発見があると思います。
時間に余裕があれば、その土地でしか買えないものを探してみたり、気になったお店で食事をしてみたりすると、ちょっとした旅行気分も味わえます。

・仕事以外の活動に参加してみる
土日や休暇を活用して、地域のボランティア活動や趣味のコミュニティなど、仕事以外の活動に参加することで、日常生活にもポジティブな変化が起こることがあります。
新しい知り合いができたり、新しい考え方に触れられたり、あるいは、あなたが仕事で培ってきたスキルが思わぬところで役に立ち、感謝されたりするかもしれません。
仕事関係ではない人たちと交流することで、自分の価値観や働き方、スキルなどを振り返るきっかけになったり、自分の知らなかった世界を知る機会になったりします。そこから新しい道を切り拓く人もたくさんいます。

■STEP4のねらい
自分の外側に向かって具体的な行動を起こすSTEP4は、踏み出すのが一番大変に感じられる人も多いかと思いますが、一方で、今まで知らなかった自分自身を発見したり、人生を変える転機が訪れたりする可能性が高いのも事実です。STEP4に踏み出す力があれば、実際にLO活(地方就職活動)を始めてみてもいいいかもしれません。

まとめ

今回ご紹介した内容を実際にやってみれば、理想の働き方や暮らし方、住んでみたい地域がだんだんとイメージできるようになっていくと思います。
さらに次のステップへ進みたいと思われた方は、理想のライフスタイルや気になる地域を探究するために、休暇を活用して、自治体が企画する移住体験ツアーなどに参加してみることをおすすめします。
モヤモヤした日常とお別れするための第一歩は、自分の暮らしに小さな変化を起こすことです。それでは、良いLO活を!

 

※文中の写真はイメージです